トリマーの中には、少人数のトリミングサロンだから・・・トリマーが交代で連休を取得する時期だから・・・予約件数が少ない時期だから・・・など、様々な理由から「一人勤務」となる日が多々あります。
こんな時、なんだか憂鬱な気分になってしまったり、不安が募ってしまうという方もいるでしょう。
一人勤務はトリミングサロンでは珍しいことではありません。終日でなくても、交代で昼休みを取得する数時間だけという場合もあります。
りん
目次
トリマーの一人勤務で「困った・大変」と感じる瞬間は?
初めての一人勤務を前に、漠然と不安が募ってしまっている方もいるでしょう。
実際に一人勤務を経験したことがあるトリマー達の中には、下記のような瞬間に「困った!大変!」という経験した方が多く存在します。
- 接客中に電話がかかってきてしまった
- シャンプー中に来店客があった
- 来店や電話でたびたびカットを中断しなければならなかった
- 噛みつき犬が来店し、一人での作業に苦労した
- 休憩やトイレのタイミングが難しかった
- 接客が長引いてしまい、トリミング終了時間がずれ込んでしまった
上記のように一人勤務の時に限って「予定外」の出来事は起きてしまうもの・・・。
でも、具体的な「困りごと」を知っていれば、このような場面でどう対処すべきかを自分に置き換えて考えることができます。
りん
一人勤務の日は「無理のない予約」が絶対条件
あらかじめ一人勤務シフトが確定している日は下記のような予約は別日などに設定するなど、スタッフ同士調整を行いましょう。
- 新規客の予約
- 噛みつき癖のある犬の予約
- 猫のトリミング
- 高齢や持病のある犬猫の予約
- 大型犬の予約
- 送迎
- 時間にルーズな方の予約(開始時間に遅れて来店することが多い方)
もしも誤って予約が入ってしまった場合は、お客様に連絡をして別日程に変更してもらえないかの相談を。
特に新規の予約は、必ずしもお客様の申告している「大人しい」「トリミング慣れしている」「毛玉がない」「噛みつかないし人懐っこい」などのペットの内容が本当かどうかは分かりません。
一人勤務の際にこのようなイレギュラーが発生すると、当日の作業スケジュールが大きくずれ込んでしまう可能性があるので、新規利用の方は別日での来店を促しましょう。
また噛みつき犬や高齢の場合、もしもの怪我や事故・体調不良が起こった場合、一人勤務体制では即座の通院や対処ができません。
りん
そして予約件数についても複数名勤務の時よりも余裕を持ち、無理なく仕事をこなせるように調整をしましょう。
緊急連絡先はすぐに目のつく場所に常備
一人勤務を安心して乗り越えるためには、もしもの時に「誰に連絡をすれば良いのか?」「どの番号に連絡をすれば良いのか?」を把握しておくことも大切です。
この点で万全に準備できていると、精神的な負担も軽減されます。
常備しておきたい連絡先は下記の通りです。
- 店長や責任者の連絡先
- 最寄りの動物病院の連絡先
- 当日来店予定のお客様情報(カルテに携帯電話の番号が書いてあるかを再確認)
- トリミングサロンの最寄りに住んでいる同僚トリマーの連絡先(すぐに駆け付けることができる同僚)
- ショッピングモールやテナントの場合は運営事務所やサービスセンター
など、もしトラブルに直面した時、即座に指示を仰ぐことができるよう、自分専用のメモやスマホにこれらを保存しておきましょう。
開店前に一連の業務の流れを確認!不備があれば解決策を考えておく
一人勤務が決まった際は、まず初めに当日の仕事の流れをシミュレーションしてみましょう。
- レジ内のつり銭は足りていますか?
- 商品の在庫や補充は済んでいますか?
- 当日来店分のカルテはすぐに目に付く場所に用意されていますか?
- トリミング室内の消耗品の補充は済んでいますか?
開店してお客様を迎え入れる前に、当日の仕事の準備を万全に済ませておくとスムーズに仕事が進みます。お客様の来店後はトリミングに集中できるように、タオルの洗濯や掃除・片付けなども事前に済ませておきましょう。
特につり銭は当日に不足に気が付いても両替に出かけることはできません。
些細なことですが、つり銭の不足も事前に把握しておけば、焦らずに会計を済ませることができます。
りん
一人勤務で最優先すべきポイントは「ペットの安全確保」
一人勤務を無事に乗り越えるためには、常に「ペットの安全確保」を意識しておきましょう。
シャンプーやカットの最中にお客様が来店されると、トリマーは焦った気持ちになりがちです。このような場面では、目の前のペットにもトリマーの焦りが伝わってしまうもの。
もちろん、アームを着用している状態であっても、トリミングテーブルから離れて接客や電話応対をする際はペットをいったんケージに移動させ、安全を確保したうえで対応すべきです。
りん
なぜならペットが飛び降りようとした瞬間にトリミングテーブルごと倒れる事故も起こり得るからです。このような状態は単なる落下、飛び降りよりも重大な事故につながる危険性があります。
電話の場合については、即座に応対できない場合もありますが、着信履歴から折り返しの連絡をすれば問題ありません。予約や問い合わせなど要件があれば必ず改めて電話がかかってくるはずです。
一人勤務の時は、一人だからこそ何を最優先すべきかを考えて取り組みましょう。
言葉の語尾を変えるだけで、相手に与える印象が格段に向上する
好印象な接客をするトリマーと、そうでないトリマーとの違いは実は些細な「言葉遣い」にあります。
一人勤務という場面では、お客様に多少の不便を掛けてしまうこともあるでしょう。だからこそ簡単にできる接客話法を身に着け、好印象を与えることができるよう心がけましょう。
お客様に声をかける時は「依頼・質問」の話法を取り入れてみてください。
具体的な例を挙げると「少々お待ちください」という言葉です。この言葉は、たとえ丁寧な口調で発しているつもりでも相手に「命令」「強い依頼」を意味しています。
しかし、この言葉の語尾を「少々お待ちいただけますか?」「少々お待ちくださいませ」と変えるとどうでしょうか?
相手に依頼や「待つことができますか?」という質問・確認の意味に変わります。
りん