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ママトリマー増加中!産前産後の注意と職場復帰

トリマーといえば女子率90%の職場ですから、当然結婚や出産という人生の大きな出来事も仕事に関係してくるものです。最近はママトリマーも増え、短時間勤務・平日のみ勤務という求人情報も増えています。

りん

トリマーという特別なスキルをせっかく身に着けたのですから、妊娠出産で仕事を諦めたり、別業種への転職を考えずに、末永く仕事を続けたいものです。今回は将来を考える若手トリマーや職場復帰を考えているママトリマーの働き方について考えてみたいと思います。

妊娠の時はいち早く職場に報告を

トリマーの仕事は立ち仕事・体力必須・長時間労働となかなかハードです。妊娠に気が付いた時は、決して先延ばしにせずに上司や同僚、職場責任者に報告をしましょう。

なかなか女性ばかりの職場で公にするには躊躇することもありますが、このことばかりは無理や遠慮は禁物です。その上で下記の点を明確に周囲に伝えておくことが大切です。

  • 急な欠勤や早退がありうる
  • 仕事中に椅子に座る時間が増えたり、カット中に椅子を使うことが増える
  • 大型犬や肥満ぎみな犬、暴れる犬の担当を外して欲しい
  • 散歩や送迎など一人での外出は控えたい
  • カットにかける時間、お迎え時間は余裕を持ちたい
  • 体調によって作業の中断や途中休憩が生じる可能性がある

合わせて産前産後の休暇取得スケジュールをあらかじめ伝え、シフトやトリミングの予約状況に支障が無いよう調整をしましょう。

妊娠中の体調は個人差が大きいものです。必ずしも周囲の「大丈夫」という言葉が自分にも当てはまるとは限りません。少人数で協力しながら仕事をこなす環境だからこそ、無理や油断をしないことが大切です。

お客様に公表しないことも女性としての心遣い

家族が増えることは大変喜ばしいことであり、誰もが祝福の言葉を伝えてくれるでしょう。しかしペットに携わる職業・接客業においては、敢えて自ら妊娠を口外しないことも、マナーとして心掛けておきましょう。

来店されたお客様に妊娠を口外したり、妊娠を理由にお迎え時間の調整を依頼することで、場合によっては相手を不快にさせてしまうことも・・・なきにしもあらずです。

りん

周りから見た時、妊娠はあくまで個人の事情です。自分自身が産休や産後の休暇中も店舗の営業は継続し、同僚トリマーが仕事を引き継ぎます。あえて妊娠を公表することで、お客様が不快感を抱き、来店の足が遠のいてしまう可能性があることも理解し、店舗の営業に支障が出ないよう配慮しましょう。

ただし毎月来店してくださる方や指名のお客様など、長期休暇が生じることで迷惑をおかけする可能性がある場合は、直接事情を説明しましょう。その際は下記を説明しておくと良いでしょう。

  1. 最終のトリミング受付可能時期
  2. 休暇取得予定期間
  3. 休暇中の後任トリマー
  4. 後任トリマーへの引継ぎ内容

また、お客様から後任者への要望もあらかじめ確認し、情報の共有を図っておくことも大切です。せっかく築いた信頼関係ですから、仕事にブランクが空くことでお互いが不安にならないよう心掛けておきましょう。

勤務先の雇用契約内容を再確認

日ごろ保険や有給取得に関して、まるで気にかけてこなかったというトリマーも多いでしょう。妊娠を機に、改めて自身の保険や雇用条件についてしっかり確認してみましょう。

社会保険に加入している場合、産前産後の休暇はもちろん、支給される様々な手当の金額や手続き方法を早めに知っておくと安心できるでしょう。有休の残日数を知る事で、通院や検診・体調不良の際の給与の不安も解消できます。

りん

産休取得のスケジュールを知る事で仕事復帰の時期、保育園への入園手続きについても調べやすくなるでしょう。何かと煩雑な手続きも多く、面倒に感じることがありますが、これらを再確認することで仕事への不安が解消されます。

また少人数、個人経営の店舗で仕事をする場合、職場で産休を取得した同僚がまだいない・・・こんな時、産休制度がこの職場には無いのでは?と不安を抱くこともあるでしょう。

注意
原則として有休、産休制度は職場ごとでなく、国の制度として認められています。曖昧な周囲の情報や自身の先入観に惑わされないでください。不安がある場合は、勤務地を管轄するハローワークや自治体へ相談をすると詳しい内容を知る事ができます。

産後の職場復帰や就職活動に無理は禁物

産後の職場復帰は1年後〜2年後という方が増えています。以前は10年以上のブランクがあるというママトリマーも多かったものの、最近は保育園を利用しながら、子育てと両立するスタイルが主流です。

産後の職場復帰で注意をしなければいけないことは下記の通りです。

  1. 自身の体調や体力の回復には時間がかかること
  2. 仕事で無理をすると、子育てに支障がでること
  3. 急な欠勤や早退が必ず生じること
  4. 時間的な融通が利かないこと

これらを周囲はもちろん、自分自身が受け入れて納得する必要があります。その上で周囲に協力を要請し、なんとか乗り切る体制を築いていきましょう。

すでにトリマーとして十分な経験やスキルを持つ場合、つい周囲に高圧的な姿勢を見せてしまうこともあるでしょう。技術指導や接客において、新人トリマーの立ち居振る舞いは目につくこともあります。しかし、子供の体調不良や自身の欠勤、早退という場面に直面した時、代理を務めてくれるのは頼りないと感じている新人トリマーかもしれません。

りん

中には、自身の言動を振り返ってみると出産や産休、仕事復帰をきっかけに周囲との関係性を見直すことが出来た、自身がトリマーとして先輩として成長できたという声も多々あります。

仕事以外に役割が増えたことを前向きにとらえ、新たな成長のチャンスととらえてみることをおすすめします。

ママトリマーにうれしい職場環境

一度は離職してしまったものの、もう一度トリマーとして仕事を始めたい!という方も大勢いるでしょう。

トリマー業界は空前の人材不足です。求人情報は数多くあります。ただ、ママトリマーの中には子育てとの両立や自身の体力に不安を覚え、就職を躊躇してしまう方も少なくありません。

今後ママトリマーとして一歩を踏み出すには、就職活動で下記の点を事前に確認しておくと安心です。

  • 急な欠勤・早退がありうること
  • 土日の出勤は必ずしも約束できないこと
  • 保育園の時間に合わせて退社したいこと
  • 仕事中に保育園や子供から緊急の連絡が職場にありうること
  • 短時間勤務制度があるのか
  • 給与の具体的な希望額や扶養内勤務が可能かどうか
  • これまでにこの職場で産休制度の取得実績があるかどうか
  • 子育て中のママトリマーが在籍しているかどうか
  • 転勤制度があるのか
  • トリミングに使用する備品など自身の出費が生じるのかどうか
  • 労災制度への加入があるのかどうか
  • 雇用保険・社会保険など保険制度の内容

もし折り合いがつかない、相手が難色を示す場合は「自分とは相性の合わない職場」だったと早々に気持ちを切り替えましょう。

お互いが無理をして採用・就職にたどり着いても、きっとどこかでひずみが生じる結果になり、勤務が長続きはしないでしょう。トリマーという特別なスキルがあり、これまでに接客の経験もあるのですから、たとえブランクがあったとしても働きやすいと思える環境が見つかるはずです。

りん

ママトリマーであることや、子育て中で融通が利かないことを引け目に感じるのではなく、自信をもって一歩を踏み出してくださいね。