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【子羊カット】プードルの足バリ&顔バリに再注目!プロ流バリカンテクニックでお悩み解消

この記事を見たそこのあなた!プードルの「子羊ヘア」に注目してみませんか?

プードルといえば「テディベアカット」が定番ですが、実は飼い主様の悩みの種になっていることがあります。

プードルのカットスタイルは年齢や生活スタイル、飼い主様の希望も聞きながら、都度ベストなスタイルを提案していかなくてはいけません。

りん

今回は、プードルの「子羊カット」についてメリットなどをご紹介します🎵

かわいい?新しい?プードルの子羊カット

プードルの「子羊カット」とは下記の写真の中央にいるプードルのようなカットスタイルです。

実はこのカットスタイル、数十年前からある定番のスタイルです。しかし長い間テディベアカットの人気に押されて注目されることがないままでした。

しかしここ最近ではプードルの高齢化や皮膚トラブルを受けて再注目され始めています。

子羊カットの具体的なカット方法は「顔・耳・足先」に1mmのバリカンを入れて、耳は付け根から飾り毛をすべてカットします。

POINT
顔回りを短くすることで、食後の被毛の汚れやヨダレによる変色、悪臭を防ぐことができます。高齢のプードルであればふやかしたドッグフードやウエットフード、流動食で口周りが汚れやすくなりますから、このスタイルにすることでお手入れが一気に楽になるでしょう。

また、耳の飾り毛を短く切ることで、耳が軽くなり、かつ耳がパタパタと浮き上がることで耳内部の通気性を確保できます。この結果、外耳炎や汚れ、悪臭を軽減することが可能となります。

POINT
耳のトラブルは悪臭はもちろんのこと、犬にとってはツラいかゆみをもたらし、中には出血をしても掻きつづけてしまうプードルも多いので、この方法は手軽にできる対処法の一つでもあります。

そして足先のバリカンに関しては飼い主様から不評なうえに、トリマーにとっても作業時間がかかり、怪我をさせてしまうリスクも高い技術ですが、バリカンをいれることで散歩後の足拭きの手間を軽減できます。(※湿った布などで足を拭くと、湿った被毛に菌が繁殖して足先の痒みなどを発症させます。)

りん

「子羊カット」はプードルの生活のしやすさを重視するスタイルの一つです🎵

トリマーならではの高い技術力がリピート利用に繋がる

最近は不景気など暗い話題が多い日々ですが、実はトリミングサロンも無縁ではありません。世の中に不景気な状態が長引くことで、次第に家庭では節約志向が高まります。

トリミングサロンを利用する回数を少なくしたり、バリカンを購入して自宅トリミングに挑戦する飼い主様も今後さらに増えていくでしょう。

そのような状況の中で、トリミングサロンがこれまでのように仕事を続けるためには、トリマーだからこそできる特別な技術の提供が求められます。

専門学校の中には、足や顔のバリカンを授業カリキュラムに組み込まず、テディベアカットのみの指導に終えているケースもあります。そのため、プードルの足バリや顔バリが苦手と感じている方も多いのではないでしょうか?

プロのトリマーでさえ苦手・・・難しい・・・と感じるバリカン技術ですから、当然自宅で飼い主様が気軽にできるものではありません。

しかしこの「飼い主様には難しい」という点が、これからのトリミングサロンの存在意義に繋がっていきます。

  • 飼い主様ができないこと
  • 飼い主様が知らないこと
  • 飼い主様が望んでいること

上記飼い主様の悩みを技術や知識をもって解決してくれるトリマーやトリミングサロンには自然と多くのお客様が足を運びます。

たとえ高額と言われるトリミング料金でも納得してトリミングサロンを利用してくださるでしょう。

りん

難しいと感じる技術も練習を重ねることで、必ず習得することができます。ぜひ積極的に挑戦をして、自信をもってカットできるよう取り組みましょう🎵

POPやイラスト・画像などでアピールをしよう!

子羊カットはなかなか言葉で説明しても飼い主様には具体的なイメージが伝わりにくいスタイルです。

まずは接客時にすぐに飼い主様に見せることができるPOPやイラスト・画像集や写真集などを作ってみましょう。イメージの他に「こんなメリットがある!」という言葉も添えるとより伝わりやすくなります。

  1. 散歩後の足拭きが苦手
  2. 足先を舐めてしまう癖がある
  3. 高齢犬
  4. 口周りの汚れ、悪臭が気になる
  5. 外耳炎がなかなか改善しない
  6. 毛玉ができてしまう

りん

特に上記のような悩みを抱えている飼い主様やペットに向けて、子羊カットがどのようなメリットをもたらしてくれるかと共に説明できるようにしておくと飼い主様も安心です。

新人トリマーは事前に提案相手を決めておくと安心

新人トリマーの場合、なかなか自分から新しいカットスタイルを提案するのは難しいと感じるかもしれません。

しかしこのような場合は、当日の予約状況を確認した上で先輩トリマーに相談をして、どの飼い主様に子羊カットを提案すべきかあらかじめ決めておくとスムーズです。

りん

初めてのカットで自信がない場合は、施術時間を長めに設定すると焦らずにカットに取り組むことができますよ🎵

今と昔で「ここが違う」子羊カットのテクニック

子羊カットは数十年前からある定番スタイルですが、今風なアレンジを施しているトリミングサロンも多く存在します。

今風なアレンジとは下記の通りです。

  1. 頭はアフロ風に長めに仕上げる
  2. ボディは丸みを重視して長めに
  3. 脇の下は毛玉予防のために短く1mmのバリカンで表から見えない部分を短くする

以前流行した子羊カットは、頭もボディも短めに仕上げていました。短く切り揃えた方がスマートには見えますが、なんだか古臭い印象を持たれてしまうことがあります。

今風のアレンジではあえてボリューム感を残すことで、細い脚や小さな耳とのアンバランス感を作ります。このアンバランスな中にも可愛らしさを残すテクニックこそ、トリマーに求められる技術です。

りん

なかなか自分なりの感覚を掴むまでに苦労することもありますが、カットモデルを募集するなどして練習を重ねてみてください。

シニアになってもかわいらしさを!

プードルは数ある犬種の中でもトップクラスに長寿です。18歳〜20歳と長生きすることも珍しくありません。

シニアになると季節を問わずサマーカットにしたり、お手入れ最優先でお洒落を諦めてしまう飼い主様は多いですよね。

りん

でも・・・せっかくプードルと暮らしているのですから、飼い主様の中には本当は以前のようにお洒落や可愛いカットスタイルを楽しみたいと思っている方がいます。

子羊カットはまだまだ街中で見かけることが少なく「こんなカットスタイルがある」ということを知らない人がほとんどです。

子羊カットならシニアになり毛量が減ってしまったプードルでも、被毛を長めに残すことで、適度なボリュームと丸みを出し、かわいらしいスタイルに仕上げることができます。

新しいカットスタイル、暮らしやすくお手入れが簡単なスタイルを提案することもトリマーの大切な役割ですから、ぜひ今後はトリマーの側から積極的に飼い主様にオススメしてみてくださいね。