実務経験が長いトリマーさんの中には、新人教育が苦手・・・トリミングにだけ専念していたい・・・と思っている方も多いのではないでしょうか?
自分自身にも新卒未経験と呼ばれる時期があったものの、いざ自分が先輩と呼ばれる立場になったり、店長や責任者になったりした時、改めて新人教育の大変さを実感します。
りん
目次
出勤初日は研修時間を設けましょう
トリマーの専門学校新卒者でも、中途採用の経験者トリマーでも、入社して間もなくはそのお店のルールや仕事のルールを覚え、お客様との対応を身に着ける期間です。この期間は色々とトラブルが起こることも珍しくありません。
時には指導側のトリマーと新人トリマーで意見が相違したり、新人トリマーもお店や既存店員独自のルールに戸惑うこともあるでしょう。
ただ、トリミングを楽しみに来店してくださるお客様にとって、トリマー同士のいざこざや対応の不手際は不快でしかありません。いつも通りに安心して預けることができる、今回も可愛く仕上げてくれるという期待を裏切ってはいけません。
お客様に不快な思いをさせないためにも、新人スタッフが入社した際には研修時間を設けることをオススメします。
研修の内容は下記の通りです。
- 仕事のルール、決まり事の説明
- お客様カルテの取り扱い、保管場所、記入内容の説明
- ワクチン接種の確認法と未接種時の対応法
- 予約の受け方
- 追加料金の計算、請求の仕方
などなど、研修ではそれぞれのトリミングサロンで日々行っている仕事全般について丁寧に説明をしましょう。
自分達にとって当たり前なことも新人にとっては初めて知る内容ばかりです。特に経験者トリマー(中途採用)の場合、これまでの勤務先とルールが異なることもありますが、転職した以上、新しい勤務先のルールを守ることが絶対条件です。
ベテラントリマー
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スマホ使用のルールは明確に伝えましょう
新人教育の大きなストレスの原因の1つに「スマホの使用」があります。
先輩から教えてもらった仕事の手順をメモする時にスマホ入力をしたり、カット指導中の様子をスマホの写真や動画で撮影したりといった行動について、良しとする方もいれば、あり得ないと感じる方もいるでしょう。
確かに手書きでメモを残すよりも写真や動画の方が情報量が多い上に、後から見直す時もスムーズです。
しかし仕事中にスマホを使用する様子は必ずしも好感の持てる姿ではありません。ガラス張りのトリミングサロンの場合、お客様に不快感や誤解を与えてしまうこともあるでしょう。
りん
お客様の情報や共有すべき内容は具体的に伝えましょう
新人スタッフ採用後はお客様との応対にも気が抜けません。常連のお客様に対して新規客同様の対応をしてしまったり、お客様を不快にさせる言動があったり、トリミングのオーダー間違いも多々発生します。
このようなトラブルは新人スタッフだからといって甘く見るわけにはいきません。場合によってはお店の悪評となって売り上げ減少につながることもあり得ます。
ベテラントリマー
新人スタッフが業務に慣れるまで、なるべくトラブルを避けるためにも下記の情報は日々しっかり共有を行いましょう。
- 当日の来店客情報
- 過去にトラブルのあったお客様の情報
- トリミング料金の事前計算
- 予約の受付、繁忙期、別日程の提案など具体的な手順の説明
- トリマー指名についての説明
りん
挨拶や返事は見本を示せば伝わりやすい
トリミングサロンではお客様来店時の挨拶にもそれぞれのルールが存在します。
例えば「いらっしゃいませ」もあれば「こんにちは」もあります。
全員で挨拶をするというお店もあれば、受付担当者のみが挨拶をして、他トリマーはカットに集中するというスタイルもあります。
ベテラントリマー
新人スタッフの気になる行動は自分達の素振りを振り返って考えよう
仕事の合間に壁に寄りかかっている、人目に触れる場所に座り込んでいる、トリマー同士の雑談が多いなど、指導する側のトリマーから見ると目に余る行動も新人トリマーには度々見られます。
かといって、その都度注意し続けるのは職場の雰囲気が悪くなるうえに、自分自身にもイライラが募ってしまいます。
このような場合は、指導する側のトリマー同士で話し合いの時間を作り、新人に期待する行動とお店が理想とする姿を決めてみてください。
ベテラントリマー
叱るときは人目を避けましょう
新人教育を担当すると、たびたび「空気を読んで欲しい」と思う場面があります。これはトリミングに限らず接客業では誰もが経験することです。
特に熱意溢れる新人時代には先輩には思いもよらぬ行動を取り、大きな失敗をしてしまうこともあります。
ただ仕事の失敗は決して悪意のあるものではなく、前向きで熱心な姿勢から起こることだってあるのです。失敗をした時点で新人自身が相当な自己嫌悪に陥っていることもまた事実です。
このような時、先輩から叱られるとますます自己嫌悪が深くなり、場合によっては退職の決断をしてしまうこともあるでしょう。
りん
新人も気がつけば先輩に
終わりが見えないように思える新人教育も気が付けばあっという間に時間が過ぎ、新人だったスタッフがさらに下の後輩を指導するようになります。
丁寧に接することで必ず成果は出るので、苦手意識を持たずに前向きに取り組んでいきましょう。