トリマーをやっていると、飼い主様からたびたび差し入れをいただくことがありますよね。
先輩トリマー
でも、この差し入れにも社会人としてのマナーがあることを知っていますか?
りん
目次
差し入れはスタッフ全員に向けられた感謝の証
飼い主様からいただく差し入れは、基本的に個人や担当トリマーに限定して用意されたものではなく、一緒に働くトリマーやトリミングサロンそのものに渡された物、善意であることをしっかりと認識しておきましょう。
差し入れに関する情報は全員で共有を!
大型連休や繁忙期、特別手間がかかる犬を担当した時など、飼い主様から差し入れや手土産をいただく機会はたくさんあると思います。
飼い主様から何かいただいた時は、下記の情報を控えて必ずトリマー全員で共有をしましょう。
- 受け取った日時
- 飼い主様の名前
- ペットの名前
- どのような理由から受け取ったのか(旅行のお土産や手間をかけた謝礼など)
情報の共有ができていれば、次回飼い主様が来店した際にスタッフ全員がお礼を言うことができ、お互いに気分よく接することができます。
りん
差し入れを受け取る時、はしゃぎ過ぎは厳禁!
仕事の合間に美味しいスイーツを食べて一息付けたり、トリマーの仕事に特別な気遣いをしていただけることは本当に嬉しいことですよね。
ですが差し入れや手土産を受け取る時は、あくまでもスマートさを意識して大声ではしゃいだり、他トリマーを呼び寄せることの無いよう注意しましょう。
なぜなら、トリマーが差し入れを受け取る時に大喜びする様子を他のお客様が見かけた時に、自分も同様に差し入れを用意すべき?と誤解をしてしまうことがあるからです。決して差し入れや手土産がトリミングサロンを利用する必須条件ではありません。
先輩トリマー
いつでも気軽に足を運んでいただけるように、差し入れの受け取りをするときは周りに十分配慮して対応しましょう。
差し入れで値引きはNG?特別ルールはクレームの元
飼い主様の中には、トリミングサロンの利用時に毎回豪華な差し入れを持参される方がいます。
こんな時、一方的に受け取るだけでは申し訳ないと感じるトリマーもいるでしょう。特に個人経営のトリミングサロンや自宅で開業しているトリマーの場合、正規の料金をいただくべきか?気持ち程度でも割り引くべきか?と悩むことがありますよね。
ここでの正解は、差し入れの有無にかかわらず毎回正規の料金をきちんと請求するということです。
なぜなら【差し入れをもらったから割り引く】というイレギュラーな対応を一人のお客様に行った場合、今後別のお客様から同様の対応を求められることもあるからです。
りん
差し入れと現金収入の区別を
差し入れは例え高価なものであっても「物品」ですので、トリミングサロンの経営に必要な現金収入ではありません。
つまり、差し入れをいただくたびにトリミング料金を割り引いてしまうと、いつの間にか予定していた売上がマイナスになり、毎月の支払いに残高不足が生じるという場合もあり得ます。
このようなトラブルを回避するためには、お客様に断りを入れて頻繁な差し入れは不要である旨を伝えましょう。
りん
取引先や上司から差し入れを受け取った時のマナーは?
差し入れや手土産はお客様に限らず取引先や訪問営業の方、チェーン店の場合は上司や本社スタッフから受け取る場合もあります。このような場合においてはトリミング料金を気にする必要はないので受け取りもスムーズですよね。
ただし、このような関係者からの差し入れに関する情報もスタッフ全員で共有することを忘れないようにしましょう。
特に店長やマネージャーなど店舗責任者が休暇の場合は、後日訪問や差し入れの受け取りがあったことをきちんと伝えましょう。(店長やマネージャーは代表として差し入れをもらった相手にお礼や挨拶をする必要があります。)
もしもこれらの情報伝達を怠った場合、トリマー側は【単なる伝え忘れ】と考えたとしても、店舗を運営する責任者の立場からしたらうっかりミスでは済まされません。
特定の相手に届けられた差し入れを代理で受け取った場合は?
お客様が差し入れや手土産を持ってきたときに、担当トリマーや店長が不在の時は下記を参考にしてください。
- 担当トリマーが不在であることを伝え、代理での受け取りでも問題ないかを確認する
- 代理で受け取ったことを後ほど担当トリマーに伝える
- 差し入れがあったことを店長や責任者にも伝える
- 開封せずにそのまま保管する
- 賞味期限が近い場合は、担当トリマーにその旨を伝える
お客様の中には担当トリマー本人に直接手渡しをしたい、お礼を伝えたいという方もいます。不在である場合はその旨を伝え、お客様に判断を任せるとスムーズです。
先輩トリマー
りん
マナーは教えてもらうばかりではありません
社会人には社会人のマナーや常識がありますが、残念ながらすべてを丁寧に先輩から教えてもらえるわけではありません。
マナーを知らずに対応してしまうと思わぬ誤解や悪印象を与えてしまう場合もあるので、日ごろから先輩の行動や対応を参考にマナーを意識していきましょう。