これまでペットに関する資格は獣医師以外の全てが民間団体の発行する認定資格でした。
そのため、トリマーも動物看護師も、資格や肩書よりもそれぞれの技術や人柄が重視される傾向にあり、両者の線引きに関しても実に曖昧です。
りん
目次
サロンも動物病院もトリマーに求める技術に違いはありません
動物病院に併設されたサロンとトリミング専門のペットサロン、どちらのトリマーでも仕事の内容や求められる技術に大差はありません。どちらもペットの可愛らしさや、暮らしやすさを求めたトリミングを行うことが大前提となります。
トリマー兼看護師
このように、ペットサロンと動物病院を比べたとき、トリマーに求められるセンスや技術、サービスに差異がないのであれば「国家資格という肩書が得られる動物看護師を目指すべき?」「動物看護師兼トリマーという働き方を目指すべき?」「これまで通りのトリマーではダメなの?」と感じることもあるでしょう。
りん
では実際に、どのような変化が予想されるのかを具体的に考えてみましょう。
海外では既に動物看護師が国家資格化されている?
ペットとの暮らし方や働き方は、欧米諸国と比べて日本は遅れていると感じていることがあります。実は動物看護師の資格も同様で、海外では既に特殊な専門知識や技術を要する仕事として認められ、国家資格制度をとっている国が存在します。
トリマー兼看護師
▶️ 実はこの部分は明確に公表されていません。そもそも、動物看護師の資格が国家資格となるのは2023年からと言われており、具体的な試験の日程や受験資格なども正式な発表がされていないのです。
りん
つまり今後、動物看護師が国家資格になることで、看護師の業務内容はより高度になり、専門性が必要とされる立場に変わることで、気軽にトリミング兼任ということはできなくなる可能性があります。
空き時間にはトリミングではなく手術の準備や診察の補助をするようになり、入院犬猫のお世話に関しても、より高度な内容を求められるようになるでしょう。
これまで以上にトリマーとの役割分担は明確に違いが出てくることが予測されます。
国家資格化されることでキャリアップや継続勤務・長年の経験を活かせる
動物看護師の資格が国家資格になることで、就職へのハードルが高くなることが予測されるため、抵抗を感じている方もいるでしょう。
確かに国家資格を取得するためには、熱心に学業に取り組み、国が定める受験資格を得るための試験勉強も欠かせません。
トリマー兼看護師
これまで、動物看護師やペット関連の仕事は20代の女性が多く、キャリアアップも難しいと言われていました。年齢が上がると同時にペット業界から離れて別の仕事に就くことが当たり前な風潮さえもあります。
しかし、動物看護師が国家資格となることで、これからは何歳になっても続けることができるようになるかもしれません。
りん
そもそもトリマーと動物看護師は全くの別職種
これまではトリマーと動物看護師の働き方に明確な線引きは無く、曖昧なままに兼任や転職ができていました。しかし、これからはそれぞれの職業に明確な線引きがされます。
動物看護師はこれまで以上に仕事の幅が広がり、専門性や業務内容の高度さ、責任や知識・経験をより一層求められることでしょう。
一方でトリマーはペットの高齢化や飼い主の多忙な生活・トリマー不足などの環境の中で、それぞれがベストな状態でいられる技術やサービスの提供が期待されます。
りん
将来目指すべき職業はトリマー?それとも動物看護師?
自分の将来や仕事のこと・進学先を選ぶ時は「自分はどんな風にペットと関わっていきたいのか?」を考えてみてください。
- 病気を治療して少しでも元気に暮らしてほしい
- 原因不明の不調を改善して快適な時間を過ごしてほしい
- 辛い症状を和らげるお手伝いをしてあげたい
- 愛犬や愛猫の不調に悲しむ飼い主さんに少しでも力になってあげたい
上記のような形でペットに携わりたい、上記のような役割が自分には向いていると感じる方は動物看護師が向いているかもしれません。
- かわいくカットをすることで飼い主さんにも幸せな気分を感じて欲しい
- ペットを通じてたくさんのお客様と話しをしたり、出会いたい
- シニアや病気を抱えているペットが少しでも暮らしやすくなるようにお手入れをしてあげたい
- 自慢のペットをもっと可愛くプロデュースするお手伝いをしてあげたい
一方で上記のように、飼い主さんと一緒に笑顔溢れる環境で仕事をしたい、プロとして日々積極的に流行や技術上達を目指していきたいという方はトリマーを目指し、自分らしいカットスタイルの提案を楽しんでみてください。
りん