トリミングサロンやペットサロンで働いているトリマーさんの中には下記のような悩みを抱えている方もいるのでは無いでしょうか?
- もっとペットにとって優しいシャンプーを使ってあげたい
- もっと仕上がりのいいシャンプー剤を使いたい
- 手荒れの少ない低刺激なシャンプー剤に変えて欲しい
などなど・・・トリマーが毎日使う必須アイテムだからこそ、シャンプーにはそれぞれのこだわりがあると思います。
最近では、海外から様々な製品が輸入され、シャンプーの選択肢も増えています。
りん
目次
感情論や個人の感想だけでは上はOKしてくれない?
SNS等で話題になっているシャンプーを見つけたり、ライバル店が使っているシャンプーがお客様に好評だったり、セミナーや展示会、イベントなどに行くと新商品シャンプーに出会うことがあったりなど、トリマーという職業柄日々多くの種類のシャンプーを目にすることがあると思います。
また、シャンプーはその良し悪しで洗いあがりやブロー後の被毛の立ち上がり具合、カットのスムーズさなど、トリミングの仕上がりにも多大な影響を与えます。
りん
中にはこんなに有名なシャンプーなのに店長や先輩がまるで知らなかった・・・とガッカリした経験をお持ちの方もいることでしょう。
新しいシャンプーに切り替えて欲しいと相手を説得するときは、感情論や仕上がりの素晴らしさという抽象的で個人の感想や感情では通用しません。
お店の経営という視点に立ち、社会人らしい説得の方法を考えることが最もベストです。
新製品を導入するメリットとデメリットを分かりやすく説明しよう
トリミングサロンやペットサロンに限らず、店舗を経営するということは決して簡単なことではありません。トリマーを雇用する立場にいる経営者は、トリマーの生活に責任を持つ重要な役割を担っています。
つまりシャンプー剤一つの変更であろうと、細かい金額の計算の上で判断をしています。
りん
まずは自身が勤務しているお店の売り上げや客層、料金設定と見合わせつつ、バランスがとれるかどうかを考えてみましょう。
トリマーの立場から新製品シャンプーの導入を提案する方法とは?
店長や上司など、経営者に対して新製品シャンプーの導入を提案して受け入れてもらうためには、下記の点を具体的に説明できるようにしておきましょう。
- 新製品シャンプーの価格(仕入れ値段)
- 現在使っているシャンプーの価格(仕入れ値段)
- 現在使っているシャンプーの在庫状況(残量など具体的に)
- 新製品シャンプーの仕入れ方法(すでに取引がある会社から仕入れることが可能か?など)
- 新製品シャンプーを導入したいと思う理由
例えば、今現在使っているシャンプーの価格に大きな差が無い場合、もしくは安くなる場合は経営者側も前向きに検討してくれるはずです。
さらにシャンプーを追加注文するタイミングであれば新たなシャンプーへの切り替えもスムーズです。
もちろんこれらの内容は口頭で伝えるだけではNGです。口頭で伝えるだけでは単なる立ち話、世間話で終わってしまいます。
りん
書面はA4サイズの用紙に手書きでもOK
【書面で相手に渡す】と聞くと、パソコンが苦手だから・・・と躊躇してしまう方がいるかもしれません。
しかし、パソコンが苦手な場合はA4サイズの用紙に丁寧に手書きをすれば問題ありません。
また、一般的にビジネスで使用する書類の標準サイズはA4ですので、このような大切な提案の時は用紙のサイズにも配慮できるとGOODです。
デメリットもしっかり伝えることがポイント
どんな物事にも必ずメリットとデメリットが存在します。つまり、どんなに素晴らしいと思えるシャンプーでも、下記のように何かしらのデメリットがあるはずです。
- 香りが強い
- 値段が高い
- 納品まで1〜2週間かかる
- 納品時にかならず送料がかかる
りん
デメリットを隠すのではなく、デメリットもきちんと把握した上で「このシャンプーを導入したい」という強い希望を伝えるほうが、相手に熱意が伝わると同時に納得してもらえる確率もアップします。
シャンプー切り替え時はまずはお試し容量から
なかなか思うように提案が進まない、経営側がシャンプーの切り替えに前向きになってくれないということもあるでしょう。中には経営者側ではなく、同僚トリマーからも様々な意見が出てくることもあり得ます。
りん
そのため、購入時に支払う金額も大きく、いったん購入してしまうとその後数か月は使用し続けなくてはいけません。
「イメージと違った」を回避するためにも一度少量で実際に使ってみる
展示会やセミナー会場で好評だったシャンプーでも、実際に使ってみると下記のようにイメージと違ったというケースも珍しくありません。
- 毎日使うと自身の体質に合わなかった、手荒れが悪化した
- シャンプーの湯気と混ざりあうと香りが強すぎた
- 泡切れが悪くてすすぎに時間がかかる
- 皮脂や頑固な汚れが落ち切らない
- お客様から香りが嫌いと言われた
これら「実際に使ってみたらイメージと違った」という事態を避けるために、まずは少量サイズや家庭用サイズを用いて数日だけの試用期間を設けましょう。
常連のお客様に提案して新製品シャンプーの使用とその後の感想を教えてもらうという方法もオススメです。
りん
何をしても提案が通らない場合は理由を確認しましょう
様々な段取りを踏んで、経営側にシャンプーの切り替えを一生懸命提案したものの、新シャンプー導入の許可が降りない場合もあることでしょう。
このような場合は、曖昧にせずにきちんと理由を確認しましょう。
もちろん、経営側が却下する理由の全てがトリマー側で納得のできるものばかりではないかもしれませんが、曖昧に終えてしまうとお互いに不満が募ってしまいます。
これからもお互いが気分よく仕事を続けるうえで、提案が通らない理由を知っておくことは大切なことです。
ちなみにシャンプーの切り替えが却下される理由として下記が挙げられます。
- 今より高いシャンプーを仕入れることは難しい
- 今使っているシャンプーメーカーとの長年の取引や付き合いがあるから
- オーナーが今使っているシャンプーを気に入っているから
などなど・・・どんな結果であっても、却下された理由を聞かずにモヤモヤして不信感を募らせるよりも、経営者側なりの理由を聞いておいた方が自分の気持ちもスッキリするはず。
今までとは違うことをしてみよう、違う方法を導入しようという動機はとても立派なものです。提案が通らないとしても、ほとんど多くの人は改善した方が良いかもと思いつつ行動には移せません。
りん