公式YouTubeでカット動画配信中!

トリミングのネット予約導入ガイド!スムーズな運用方法は?

トリミング業界における予約の受付といえば電話が主流ですよね。

しかし最近ではLINE予約やネット予約、トリミングサロン専用のネット予約システムの利用が主流になりつつあります。

りん

今回はどうすればネット予約をスムーズに受け付けられるか?トリマーの負担軽減とお客様の利便性の両立について考えてみました🎵

トリマーの本音「ネット予約は便利!」でも・・・

トリミングの合間に電話が鳴れば、トリミングを中断して電話応対をする。これはトリミング業界の常識です。

しかし、ひとり出勤の日や忙しい時間帯の電話予約は少々嫌に感じる方もいると思います。

トリマーの集中力が欠けることもそうですが、電話対応のために何度も作業を中断することで犬の集中力までもが低下し、イヤイヤが止まらなくなることも。こうなるとトリミング終了時間はどんどん伸びてしまいます・・・。

現役トリマー

実際のところ、トリマーが電話対応を行うことはとても非効率です。かといって美容院や飲食店のようなネット予約文化はトリミング業界に根付いておりません。

その理由は・・・

  • 犬によって所要時間が異なるため、結局は電話等で直接ヒアリングする必要がある
  • 多頭飼いやシニア・パピーなどは個別の対応が必要な場合がある
  • 年配のお客様はネットが苦手な方も多い
  • 予約の変更や重複などが発生すると逆にトリマーの手間が増える
  • 指名の場合やトリマーの欠勤等の対応が難しい

主に上記の事項がトリミングサロンにおいてネット予約が定着しない理由です。

りん

予約に関してはトリミング業界ならではの課題が多く、なかなか完璧なシステムを作ることは難しいのが現状です💦

LINEやメールは予約システムとして代用できる?

今や日本国民の80%以上がLINEを使っています。そのためLINEであればお客様も使い慣れていますので、予約システムの導入がスムーズに行えます。

LINEの他にメールに関しても同様です。お客様にやってもらうことは最低限メッセージ欄に希望の日時や利用コースを入力いただくのみですので、スマホを使い慣れていないお客様や年配のお客様にも提案しやすいネット予約方法の一つといえます。

LINEやメールであればトリマー自身が予約システムの操作方法を覚える必要もないので、新たな方法として導入するのも簡単ですね🎵

現役トリマー

ただ・・・お客様にとって利便性が高い一方で、トリマー側も同じかというとそういう訳でもありません。実際にLINEやメール予約を導入しているお店からは下記のような声があがっています。

  • 複数の予約希望が同時間帯に重なってしまいがち
  • お客様への折り返し連絡が面倒
  • 希望の日程で予約を入れることができなかった時のお客様への連絡や日程変更が大変
  • 最終受付時間や閉店時間ギリギリの時間を希望されるお客様が多い

などなど、トリミングサロン専用予約システムの導入に比べて費用を抑えることができる&飼い主様の手間は省ける反面、トリマーの事務作業の手間が増えてしまうという部分は欠点といえるでしょう。

ネット予約の課題は「新規顧客の受付」にあり!

ネット予約の導入を検討する際には、予約受付の全てネットに移行するのではなく、あくまで既にカルテ作成済みの既存客の予約受付のみをネット予約可能にする方が良いでしょう。

例えば、完全にネット予約のみにしてしまった場合、噛みつき犬や暴れ犬、過度な毛玉のある犬など一般的な作業時間と料金では到底対応できないような犬の申し込みが入り込んでしまうことも。

このような場合、来店してからお断りするのはなかなか難しく、当日の作業スケジュールにも大いに影響してしまいます。

さらに・・・ネット上に利用規約を掲載している場合、ほとんどの飼い主様は内容をしっかりと確認しません。

現役トリマー

注意
利用規約はワクチン接種や狂犬病予防接種について、ヒート中の犬の利用制限についてなど、トリミングサロンにとって重要な事項を記載している大切なものです。これらは決して読み流すものではなく、飼い主様にはしっかりと確認してもらわなくてはいけません。

りん

予約受付の際に起こり得るさまざまなアクシデントを未然に防ぐためにも、ネット予約は「新規利用者NG」にすることをお勧めします❗️
POINT
ちなみに、ネット予約の新規利用者制限は人間の病院予約システムでも一般的に用いられています。初診は再診と比べて時間がかかることが多いので、時間に余裕を持つこと、当日の持ち物や症状の事前ヒアリングも兼ねて、初めての予約は電話受付のみのルールを定めている病院は全国にたくさん存在します。

トリミングサロンでも同様のルールを設けることで、事前に利用規約を伝えることができたり、犬のサイズや被毛の状態、性格からある程度の作業所要時間の目安をつけることもできます。

トリマーの体力や休憩時間、接客時間も考慮した予約受付が理想的

ネット予約のメリットはなんといっても24時間いつでも予約連絡ができるという点です。今の時代、電話よりもネット予約を希望するお客様はとても多くいます。

しかし、前述でも述べたように予約の調整や変更に手間がかかるという点ではトリマーの負担を増やすことにもつながります。

これがもしも電話や来店での予約受付だった場合、カットコースの次はシャンプーコースの予約を入れたり、大型犬の次は小型犬の予約を入れたりと、トリマーの体力面にも配慮した予約管理ができるでしょう。

しかしネット予約の場合、空き時間にどんな犬種の予約が入るかは予測できず、気がつけばカット犬種ばかりが連続していたり、大型犬が連続してしまうこともあり得ます。

そうなってしますとちょっと体力が心配ですね・・・。

現役トリマー

そこで、ネット予約を導入する場合は犬種ごとの所要時間の設定、トリマー休憩時間の設定、1日毎の受付可能頭数を設定すると良いでしょう。

りん

あらかじめトリマーの技術や勤務時間に合わせた予約枠を設定しておけば、無理なスケジュールにならずに済みますね🎵

ネット予約と電話予約の両方で運用しよう

日常生活のあらゆる場面でネット予約が当たり前になりつつある中で、トリミングサロンだけは例外という訳にもいきません。

この記事を読んでいるみなさまも、自分の都合の良い時にサロンの空き状況をネットで確認でき、かつ予約まで完了できるお店があれば、当然ながらそのお店に通い続けるのではないでしょうか。

ネット予約の導入に際してはトリマー同士でも色々な意見が挙がりますが、今後は「ネット予約もOK」というスタイルが主流になっていくことは間違いありません。

ただ、全ての予約をネットで完結させてしまうのではなく、電話による受付方法も残しましょう。

ネットやメール、LINE予約の場合は【店側からの折り返し連絡をもって予約完了】というルールを導入すれば、無理な予約を入れてしまう心配もないので安心です🎵

現役トリマー

実際にネット予約を開始するまでは色々な不安が生じると思います。ですが全く導入をしないままでは、気が付けばお客様は別のお店に流れてしまうでしょう。

りん

まずは1日数件を上限にネット予約を開始してみたり、常連のお客様限定でメールやLINEによる予約システムを受け付けるなど、段階をふんで運用するとスムーズです✨