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トリマーの新人教育あるある!どう対処する?どう育てる?

「いま時の新人は…」

春になると度々こんな言葉が飛び交いますよね。新卒トリマーの研修や仕事の引継ぎ、カットの指導など、何かと先輩トリマーは憂鬱に感じやすい時期でしょう。

でも知っていますか!?トリマーが離職する原因の第1位は職場の人間関係です。

りん

今回は新人トリマーを前に指導や仕事に行き詰ってしまった時、どう乗り切るか!を一緒に考えていきましょう。

新人あるある!うちだけじゃない

新人トリマーへの不満、不平、ストレスなど数えだしたらキリがないという声もあります。

もちろん時間がたてば、笑い話に代わるものばかりですが、当事者はそうもいかないでしょう。自分の指導が細かい?もう考えが古い?厳しすぎ?自分の指導の方法が悪い?教え方が悪い?と自己嫌悪に陥るという悪循環にはまってしまう方もいますよね。

新人トリマーへの不平不満で多いのは下記の通りです。

  1. 挨拶をしない・態度が悪い・声が小さい
  2. 返事をしない・返事の仕方が悪い
  3. 遅刻・欠勤が目立つ
  4. 自己主張が強すぎる
  5. カットに自信を持ちすぎている
  6. 接客時の言動に問題がある

最近ではスマホがらみの内容も多く相談が寄せられます。

りん

人手不足の中、事細かな指導もためらってしまうでしょう。ただこのような悩みを抱えているトリマーは、自分だけではないということを知っておいてください!

トリマー歴数十年のベテランも去年の新卒トリマーもそれぞれが同じ悩みや不満を抱えています。誰もが経験する道のりだと理解し、深く考えすぎたり、自分自身が離職をするという決断を下すことだけは避けましょう。

業務指導は要望を明確に伝えて!チャンスは3回

新人トリマーの言動や仕事への姿勢には様々な不満が生じるものです。でも決して感情的になったり、相手を拒絶したり、排除してはいけません。

まずは、自身がどうして欲しいのか?店としてどうあるべきなのか?を相手に伝えましょう。

  1. 返事は相手に聞こえるようにはっきりと口にする
  2. 一度で習得できない内容は必ずメモを取る
  3. スマホ撮影が可能な業務、そうでない業務を明確に伝える
  4. 遅刻・欠勤の際の店のルールを説明する

先輩トリマーや指導担当者として、3回までは「指導期間」と考えてみてはどうでしょうか?新人トリマーに熱意があり、前向きに仕事に取り組んでいるのであれば、3回以内に必ず改善されるでしょう。

POINT
3回以内の改善が見られない、注意をしたことで状況が悪化するという場合であれば、トリマー以前の問題です。社会人として、接客業としての認識の甘さが感じられます。このような場合は、本人に仕事を続ける意思があるのかどうかを改めて確認しましょう。

りん

たとえば、先輩の指導はもちろんお客様の応対中に「あ、はい」という返事の仕方をしたり、中には「うん」と言ったり、まるで友人同士のような言葉遣いをする新人もいます。

このような相手には、社会人としてどのような言葉遣いをすべきかを明確に教えましょう。

  • 返事は「はい」
  • 敬語を使う
  • きちんとした姿勢で相手の話を聞く
  • 状況を理解できていない場合は、その場で質問をする
  • 質問がある場合はその場で口にする
  • お客様の名前はたとえその場に本人がいなくても、呼び捨てにしてはいけない

先輩トリマーや指導担当者が、このような明確な指示や教育をしないまま、不満ばかりを心の中にため込んでしまっていてはいつまでも問題は解決できません。

解決のための近道であり、相手を見極めるためにも、指導は明確な改善方法を相手に伝えましょう。

カット指導はスマホ撮影OK?

今やスマホを仕事に活用することはごく当たり前でしょう。では先輩がカットの手直しをしてくれた時は?先輩のカットを見学する時は?

りん

ただ見学をするだけ、メモを取るだけに比べ、スマホで動画撮影をしたほうが格段にスムーズです。もちろんこの点は新人も先輩も同意見でしょう。

でも、必ずしも撮影が好ましいとは限りません。撮影されることに不快感を覚えるトリマーもいれば、撮影した動画や画像の用途や拡散が気になるということもあるでしょう。

撮影ではなく、目で見て覚えてほしい!と感じるトリマーもいます。スマホ撮影の可否は、トリマーそれぞれで意見が分かれます。この点は自身のルール・店のルールを再度確認し、新人トリマーにハッキリ伝えておきましょう。

スマホ撮影をする新人トリマーの姿に苛立ちを覚えるのではなく、どうあるべきか?を伝えれば問題は解決できます。

新人に多い自信過剰はどう接する?

新人教育でありがちなケースに「カットできます!」「カットさせてください!」というパターンがありますよね。

もちろん熱意があることは先輩トリマーとしても尊重してあげたいと思います。でも、中には「カットをさせてもらえない」という理由で、早々に退職を申し出る新人トリマーもいるでしょう。

ただ新人トリマーの考えている「カットができる」レベルが必ずしも店のサービスレベル、お客様の満足するレベルに達しているとは限りません。

中には、先輩トリマーから見るとまだまだカットを任せることのできるレベルに程遠いということもあるでしょう。このような場合は、新人トリマーに具体的な研修スケジュールを提示し、お互いの考えのズレを解消しておくとスムーズです。

  • スタッフの犬やモデル犬でカット技術のテストを行う
  • シャンプー担当として、十分なスキルが身についてからカットへ進むという段取りを伝える
  • カット指導担当者から、合格の認定を受けた後にカット担当になれる旨を伝える
  • 犬種毎の所要時間目安を伝え、時間目標がクリアできたら一人でカットを任せる

りん

いつからカットができるのか?どこまで上達すればカットができるのか?新人トリマーに明確な目標をもってもらうことで、お互いにモヤモヤとした気持ちを抱かずに済みます。

ただお客様はトリマーに対してカットの技術だけを求めているわけではないということを、先輩トリマーが日々の業務を通じて新人トリマーに伝えていきましょう。

お客様が求めている接客、ペットに関する会話、ペットそれぞれにあったアドバイスなど、カットスキル以外の要素がトリマーには求められます。

この点を理解しないまま「カットができます」と発言をする新人トリマーは、まだまだ経験不足に過ぎません。不快感を伝えるのではなく、どうすればカットを任せてもらえるのか?を伝えていきましょう。

何かと多い時間管理に関する問題

ある新人トリマーとの会話の中で「昼休みが短い」「昼休みの開始時間が遅い」「12時から昼休みが取れない」から転職したいという内容を聞いたことがあります。

これらの会話に先輩トリマーが呆れてしまうのも理解できます。

りん

でも考えてください。今やブラック企業という言葉やパワハラという言葉はごく身近なものです。昼休みに関する内容も解釈によってはパワハラと捉えられてしまうのでしょう。

トリミングサロンは午前中の予約のお客様の対応に追われ、気がつけば2時、3時ということも珍しくありません。繁忙期にはゆっくり座ってお昼ごはんを食べることができないということもあるでしょう。とはいえ、職場環境・働き方は今後改善しなければなりません。

りん

サービス業であっても、十分な休憩は必要です!

新人トリマーに先輩トリマーたちがこのような改善意識をもっていることが伝わっていないかもしれません。

昼休みやシフト・繁忙期の対応をどうするのか、あらかじめ情報を共有することでお互いの不満が解消できます。新人トリマーと小まめにコミュニケーションを図り、問題解決につなげていきましょう。