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言いにくい!トリミング料金の値上げはSNSで情報発信を

昨今では、暮らしに必要な様々な物の値上げが話題になる中で、トリミング料金の値上げの実行に悩んでいるオーナートリマーや店長トリマーも多いでしょう。

トリミング業界では、トリマーの給与相場が以前に比べ高騰しているうえに、経験者を採用したい場合、正社員採用も求められます。

当然これらの費用を捻出するためには、トリミング料金の値上げをしなければなりません。長年通ってくださっているお客様に値上げの提案をすることはとても気が引ける上に、値上げをきっかけに他店へお客様が流れてしまうかも・・・という不安も当然です。

今回は、トリミングサロンが実施すべき値上げを発表する前の情報発信に注目してみました。オーナートリマーさんや店長トリマーさんはぜひ参考にしてもらえると嬉しいです🎵

りん

コロナの影響を受け、自宅シャンプー派が増加?

コロナによる外出自粛や生活費の節約志向が高まる中で、ペットを自宅でシャンプーする人やバリカンを購入して自宅でカットをする人が急増しました。

実際にペット用品の売上をみてみると、シャンプーはもちろんのことバリカンも一時は完売するほどの売れ行きを記録したほどです。

POINT
これまでトリミングサロンを利用しなければできない、自宅では無理と思っていたペットのシャンプーやカットが自宅でできるとなれば、当然お客様の中には節約も兼ねて、トリミングサロンの利用を控える方もいるでしょう。

しかし、トリマーの技術を見様見真似で自宅において再現することはできても、決してその完成度まで真似することはできません。

自宅で飼い主がシャンプーをした時にありがちな失敗は

  1. 肛門腺を絞っていない
  2. 爪切りをしていない
  3. 耳掃除をしていない
  4. 耳周りや足先など皮脂汚れの洗い残しがある
  5. 生乾きのまま放置したことで、皮膚トラブル、もつれ、毛玉、臭いが発生
  6. 長時間のシャンプーやドライヤーでペットが体調を崩す
  7. シャンプーやドライヤーを無理強いしたことで、ペットにトラウマができ、噛みつきなどの問題行動が目立つようになる

などなど、上記のような問題が起こり得ることを知らずに、自宅シャンプーだけで十分と勘違いをしていると、肛門腺破裂や外耳炎、爪の伸びすぎなどの深刻な問題が起こり、通院や手術といった更に大きな出費が必要な事態に陥ります。

ただ、飼い主の多くは、実際にペットが不調を訴えるまでこの問題に気がつかないことがほとんどです。

値上げ告知をする前にトリマーの仕事をもっと知ってもらおう!

「自宅で済ませることができるなら、わざわざトリミングサロンを利用しなくても良いのでは?」と考える飼い主が増加する中で、トリミング料金の値上げを伝えるのは、トリマーとしてとても辛いことです。

たとえペットの健康や衛生管理の為とはいっても、短時間の接客の中だけで十分に説明をすることができないうえに、トリマーの給与相場の高騰という裏事情までお伝えすることもできません。

この問題を解決するためには、積極的に情報発信をすることが効果的です。

情報発信とは、SNSやホームページ、チラシなど様々な方法がありますが、できる限りお金をかけずに効果を出すためには、まずSNSの活用を検討しましょう。

SNSに投稿すべき内容は・・・

  • シャンプーコース、カットコースそれぞれのコースに含まれる内容詳細
  • トリマーの自己紹介(トリマー歴や得意のカット犬種、得意のカットスタイルなど)
  • カット後の写真、ビフォアアフター画像
  • 泥パックなどオプションメニューの紹介やビフォーアフター画像
  • 飼い主さんの感想やコメント

他にも、自身のトリミングサロンのこだわりや自慢できることを積極的にアピールしましょう。

ベテラントリマー

「トリマーの仕事というのは、シャンプーとバリカンをネット通販で購入さえすれば、簡単にマネできるものではない」ということをお客様にお伝えし、理解してもらうことが重要です。

この情報発信によって、トリミング料金への意味や評価を正しくしてもらうことが、値上げ前にまずはすべきことです。

開店当時の料金設定のまま、技術は向上というギャップを埋める

多くのトリミングサロンでは、料金設定はトリミングサロンを開業した当時に決定し、その後は数年経過しても当時のままということが多いでしょう。

しかし、トリマーの仕事は技術職ですから、経験を積めば積むほどに技術力は向上し、作業時間も犬の扱いも開店当時に比べると、まるで違っているはずです。

トリマーの立場からみると、開店から数年が経ち、トリミング料金の値上げをしたいと感じるのも当然のことです。

ベテラントリマー

でも、技術の向上はなかなか目に見えにくいうえに、誰が見ても納得できる形で証明するのも困難です・・・。

そのため、値上げを伝えるとお客様から嫌な顔をされてしまうこともあります。このようなお互いの認識のギャップを埋めるためにもぜひSNSを活用しましょう。

例えば・・・

  1. 子犬やシニア犬
  2. 噛みつき癖のある犬
  3. 毛玉の酷い犬
  4. トラウマを抱えた保護犬
  5. ヘルニアや膝蓋骨など足腰に不調を抱える犬

など、トリマーとして実務経験を積んだことで、上記のようなお悩みを抱える犬への対応や扱いも開業当時に比べ各段に上達しているはずです。

しかしながら、技術が上達したことも、どのような気配りをしながらトリミングを行っているかも、お客様に伝えなければ理解はしてもらえません。つまりお客様は気が付いていないのです。

POINT
トリミングサロンを開業し、数年が経ち、トリマーの技術が上達するということは、常連のお客様の犬達も歳をとったということです。犬の年齢や体調、性格、暮らし方など、自分達が些細なことにまで気を配り、トリミングを行っていることは、トリマーとして誇るべき姿勢です。
お客様が「気がついてくれているだろう」と思い込むのではなく、自分達の取り組みを、きちんと伝えることが大切です❗️

りん

宣伝や情報発信は「見込み客」にも効果あり

トリミングサロンのお客様と聞くと、いつも来店してくださる方、これまでに利用してくれたことがある方と思いがちです。

しかし実際には、トリミングサロン近辺に住み、犬を飼っている方全員がトリミングサロンのお客様です。

経営を考える時、

  • まだ利用したことが無い方
  • 最近、犬を飼い始めた方
  • 今は他のトリミングサロンを利用している方
  • 普段は自宅でシャンプーをしている方

このようなお客様のことを「見込み客」と呼びます。まだ対面したことがない、トリミングサロンのサービスを利用してもらったことがない、つまりはトリマーにとっては「顔を知らない方」ですから「見えないお客様」という呼び方もします。

SNSを使って自身のトリミングサロンの情報を発信するということは、このような「見えないお客様」にも情報を伝えることができるということです。

SNSの投稿をきっかけに、トリミングサロンの新規顧客となる方もいるでしょう。これまで自宅でシャンプーをしていたものの、数か月に一度はトリミングサロンへ足を運ぶ方も増えるはずです。

ベテラントリマー

SNSの利用は、決して難しいことではありません。自身のトリミングサロンの魅力を伝えるための簡単で最善な手段の一つです❗️

言いにくいからこそ、日ごろのコミュニケーションが大事

トリミング料金の値上げは多くのトリマー共通の悩みです。

だからこそ、日ごろからお客様にたくさんの情報を伝え、自身のトリミングサロンのことを知ってもらい、その上で料金見直しに対する理解をしていただくという手順が意味を持ちます。

忙しい毎日の中で、SNSの更新が負担になることもありますが、無理をせず継続することこそ意味があるので、マイペースに始めてみてください🎵

りん