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トリミングサロンもペーパーレス化を!【書類の保管義務は5年間】

今や予約管理や顧客管理はペーパーレスの時代です。美容院や飲食店など様々な店舗でレジの切り替えや電子カルテが導入されています。

しかし、トリミングサロンはまだまだアナログの業界。手書きカルテは当たり前、予約管理もすべて電話応対というスタイルも少なくありません。

りん

今回はペーパーレスをぜひ導入して欲しいという意味を込めて、簡単に始められるペーパーレスの方法をご紹介させていただきます🎵

意外に知らない?売り上げ関連書類は5年間の保管義務がある

実は、法的な義務で「売上」「利益」に関連する書類は最低5年間の保管義務があります。これは税金の申告を証明する大切な書類だからです。

売上や利益に関する書類は例えば下記が該当します。

  1. お客様のカルテ
  2. 予約受付表
  3. 当日の来店管理表
  4. レジのジャーナルペーパー
  5. 経費の領収書(シャンプーなどの消耗品や販売商品の仕入れなど)
  6. スタッフの給与支払い関連書類(明細や振り込み控えなど)

トリミングサロンによって予約や売り上げの管理方法は様々ですが、売り上げや利益を証明する書類はすべて対象です。

実際にこれらの書類を5年間保管する場合、トリミングサロンの一角に膨大なスペースが必要となります。

自宅開業されている方の場合、自宅の一角に古くなった書類の山ができてしまうでしょう。

POINT
また、これらの書類は「税務署」から依頼があった場合は提出する義務があり、年度や月ごとにファイリングして管理しなければなりません。

ペーパーレス化でスペースを取らず保管を楽に!

この「保管義務」は書類つまり印刷した紙面で保管することは義務付けられていません。つまり、スマホで撮影した画像やスキャンしたデータの状態で保管しても問題ないのです。

紙ではなくデータとして保管しておく方法なら、過去の書類を探す場合も即座に検索ができる上に、保管するためのスペースも必要なくなります。

トリミングサロン共通の悩みはお客様カルテの保管

新規のお客様はもちろんのこと、常連のお客様もカットスタイルの記録を残したり、ワクチン接種時期の確認をしたりと何かと必要な顧客カルテですが、まだまだ紙が主流なのがトリミング業界です。

しかし、膨大な量のカルテの中には、1度きりしか利用のない方、亡くなってしまったペット、何年も利用のない方のカルテも混ざっているでしょう。

このような場合も、カルテは5年間の保管義務が課せられます。帰省や観光の合間に一時預かりを利用された、今後の再利用は見込めないというケースでも保管は法的な義務です。

またカットスタイルの記録を残すのも、文字だけではなかなか実際のイメージが伝わりにくい、担当トリマーが変わると以前のスタイルを再現できないという問題も起こりがちです。

そのうえ、印刷した写真を張り付けるという手間を増やす訳にもいきません。

りん

このような場合は専用システムを導入したり、スマホを活用すると各段に手間が省けますよ🎵

ペーパーレス化その①専用システムを導入する

まだまだ人の美容室と比べて軒数が少ないトリミングサロン業界ですが、実は専用の予約・顧客管理システムが販売されています。

これらの専用システムに搭載されている機能は下記の通りです。

  1. ネット予約受付、管理
  2. 顧客カルテ
  3. レジ機能
  4. 売上管理、分析
  5. メール一斉送信
  6. POPなど販促物の作成
POINT
システムごとに機能や分析方法などは異なりますが、大抵の発売元がサンプル画面や実際のシステムの無償貸し出しを行ったり、説明会を開催しています。

そして、これらトリミングサロン専用システムを導入すれば、簡単にペーパーレス化を実現できます。

ただ、便利な反面最初は下記のように多少の労力を必要とします。

  • 月額利用料金が発生する
  • パソコン操作を覚える必要がある
  • パソコンかタブレットを購入しなければならない

とはいえ、トリミングサロン専用システムは数店舗経営のお店や、トリミングのみならず保育園やシッター・ホテル・物販などメニューが多いお店、スタッフの人数が多いお店等にとっては紙で管理するよりも便利で使いやすいものです。

また、経営者が店に常駐しておらず、売上などを店以外の場所などから見たい、店以外の場所から店の予約状況やスタッフの勤務状況を知りたい場合にもこれらのデータ化されたシステムは重宝されます。

ペーパーレス化その②スマホを活用した顧客カルテ

顧客カルテが多いことは、トリミングサロンがいかにお客様に支持されているかのバロメーターにもなりますよね。

開業後に年数を重ね、日々増えていく顧客カルテの枚数に達成感を感じることもあるでしょう。

しかし、このままだとどんどんカルテが増えていき 、将来的には「保管場所が無い」「多すぎて必要な時に見つけられない」「利用頻度が低い人を把握できない」という状態に陥ります。

例えば電話で予約管理を行う場合、滅多に利用のないお客様であれば名前を言われても過去に利用があったのかどうかを即座に判断することはできませんよね。

トリマーの退職などでメンバーが入れ替わってしまうと尚更です。時には常連のお客様を「新規」と間違えて対応をしてしまうこともあるでしょう。

上記のような失敗はトリミングサロンにとって致命的であることは分かっていても、書類で顧客カルテを管理している以上防ぎようがありません。

この問題をお金をかけずに解決する方法が「スマホ」の活用です。

りん

過去に使っていた古いスマホや格安スマホなど「電話帳機能」が起動すれば十分ですから1台用意しましょう❗️

この電話帳機能にお客様情報を登録します。つまりこの電話帳が顧客カルテの役割を果たします。

POINT
スマホに限らずデータとして登録できるものに顧客情報を入れておけば、予約や問い合わせの電話や来店があった時、過去に利用があったかどうかをすぐに確認できます。お客様の情報と合わせてペットの情報を登録しておけば、より正しい接客もできるでしょう。またこの時、画像やアイコンをペットの写真にしておけば、毛色や顔立ちも把握できます。

この方法なら月額利用料もかからず簡単に顧客カルテのペーパーレス化を進めることができます。

ただし下記の事項には十分留意をしてください。

  1. スマホの紛失は絶対に禁止
  2. スマホの持ち出しは禁止
  3. 水没や故障に備えてバックアップをとっておく必要がある
  4. スマホにデータを追加する手間がかかる

登録したお客様の情報は「個人情報」になりますので、取扱にはくれぐれも注意が必要です。

注意
導入後はどのようにスマホを管理するのか?置き場所は?金庫保管?パスワード設定は?などトリマー全員で話し合い、共通のルールを決めておきましょう。

ペーパーレス化その③家庭用プリンタでスキャナー処理

ペーパーレス化を進めるうえで、売り上げ管理簿やレジ関連の書類などは、家庭用プリンタを活用すると簡単にデータ化できます。

スキャナー付き家庭用プリンタは家電量販店やネット通販で10,000円前後で購入できます。

POINT
日々の書類は、このスキャナーを使ってデータ化し、パソコンやスマホ、タブレット内にデータで保管します。この方法ならたくさんの書類を保管するスペースが省けるうえに、数年前の書類であっても簡単に探し出すことができます。

もちろんここでもスマホを活用する方法があります。

りん

スマホアプリのスキャナー機能を使えば、撮影した書類をデータ化して保管できます。この方法ならパソコンを購入する負担さえも省くことができますね🎵

何かと忙しい仕事時間の中で、いかにトリマーの負担を軽減するか?書類の記入や保管をどう省くか?をぜひ一度考えてみてください。

顧客カルテがペーパーレス化されると印刷代やファイル代なども節約できるので、苦手意識を持たずにまずは手軽にできることから始めてみてくださいね。