トリミング業界はまだまだ女性がメイン・・・一方で男性トリマーの数も年々増えつつあります。
これまでペットに携わる男性と言えばブリーダー業やドッグショー、訓練士が大半でした。でもここ数年はカリスマと呼ばれる男性トリマーも増え、保護活動に熱心に携わる男性トリマーも大勢います。
トリミングに限らずパティシエや美容師のような繊細な感性を求められる仕事には男性の方が向いているという説もあるほどです。
りん
目次
求人は条件よりも環境を重視
人材不足の続くトリミング業界では就職や転職に困ることはないでしょう。常にたくさんの求人情報があり、それぞれの提示条件も多岐に渡っています。
中には経験者には高額な給与はもちろんコンテストやセミナーへの参加費用補助などの福利厚生がつくケースもあります。ただ男性トリマーが事前に検討すべきポイントは給与や休日ばかりではありません。女性の多い職場だからこそ事前に確認すべきポイントがあります。
- 更衣室(スペース)、ロッカーが用意されているか
- 休憩スペースの有無(昼食をとるスペースなど)
- トリミングテーブルは自身の身長に合っているか(昇降式であれば理想的)
- トイレの有無(店内もしくは施設内)
一見、当然とも思える項目ですが可能であれば事前の職場見学を行うか、面接の際に確認をしておきましょう。更衣室やロッカー、休憩スペース、トイレが確保されている、スムーズに利用できる環境が整っていることは毎日の仕事においてとても大切なことです。
りん
店舗やオーナーの方針によって機材の状況も変わるので、就職を前に気になる職場はあらかじめ現地を確認しておくと安心です。
男性トリマーの勤務歴があるか?もぜひ確認を
現在、企業や店舗が求人情報を発信する際に「性別」「年齢」による限定は禁止されています。一部の職業でやむを得ない状況がある場合を除き、年齢、性別不問で募集がされています。
そのため応募者側も店舗側の真意を分かりかねてしまうことがあるでしょう。この先、快適で安心して働くためにも問い合わせや面接の時点で「以前に男性トリマーの勤務実績があるかどうか?」を確認しておくと安心です。
店舗側で男性トリマーの勤務実績があればスムーズにコトが進みます。男性用制服の準備がされていることもあります。
将来の給料アップは見込める?スキルアップ可能な環境?
女性の平均的な年収は150~200万円ほどです。家事や育児と並行して仕事に取り組むという事情を踏まえると、なかなか大幅なアップは難しいでしょう。
しかし男性は結婚や年齢が上がるにつれてより多くの収入が見込める仕事へと目線が変ることもあるでしょう。
りん
もちろんトリマーとして30代、40代さらにその上の世代でも現役で活躍されている方は大勢います。今後就職や転職を考える時は「ここでスキルアップが出来る?」「将来につながるチャンスがある?」という目線で考えてみるといいでしょう。
セールスポイントを身に着けよう
給料が低い・・・力仕事や雑用を依頼される・・・人間関係が面倒・・・せっかくトリマーという仕事に就いたものの様々な理由から離職してしまう男性トリマーも大勢います。
この状況を仕方がないと受け入れるのか?それとも受け入れたうえで自分なりの打開策を講じるのか?大きな分かれ目でしょう。不満を抱えて異業種に転職をしてもペットやトリマー以上に魅力的な仕事を見つけるのは難しくありませんか?
りん
力仕事や雑用は女性ばかりの職場では重宝されるでしょう。でも些細な仕事を依頼できる隙がないほどに、男性トリマーの仕事が立て込んでいたらどうでしょうか?自然と仕事は平等に分担され、男性だからという理由だけで偏った分担は解消されます。
では具体的にはどんな方法があるか?を考えてみましょう。現状でニーズがあるものの技術者がいない、サービスの提供が行き届いていない分野は下記です。
- テリア犬種のナイフを使用したトリミング
- 猫のトリミング
- 寝たきりや自力で体を支えることの出来ない高齢犬のトリミング
テリア犬種のトリミングは都内には専門店もあるほどに潜在的なニーズがあります。あえて血統証にこだわりテリア犬種と暮らすお客様にとって、テリア本来の魅力を引き出すことの出来る技法はたとえ高額な料金を支払ってでも利用したいものです。
しかしこの技法は利用者の数が少ないこと、習得には期間もモデル犬の手配も必要なことなど様々な理由からトリミング専門学校でさえも十分な指導がされずに終わってしまいがちです。
りん
猫のトリミングも同様です。今や犬よりも猫の方が飼育頭数は多くなっています。でも猫のトリミングはトリマーに敬遠されがちです。
また、高齢になり自力で体を支えることの出来ない犬はトリマーが体を支え、手際よく作業を終えることが必須条件です。しかし中大型犬ともなれば女性トリマーでは体力的にもサイズ的にも一人での作業は難しいでしょう。同じ力仕事であっても、このような仕事内容であれば、自身の役割と納得も出来るのではないでしょうか?
与えられた仕事、これまでにあった仕事や環境に不平や不満が起こるのは当然のことです。まだまだ男性トリマーの総数は少ないものの、この先はきっともっと増えていくことは確定しています。