店頭の空きスペースを有効活用したい!もっと売り上げを伸ばしたい!ネットショップを開きたい!トリミング業務以外にも仕事の幅を広げたいという方に、今回は商品仕入れの基本をご紹介させていただきます。
りん
目次
商品販売には売上以外にもメリットがある
店頭に商品が並ぶことでお客様の滞在時間も長くなり、様々な会話のきっかけも生まれます。通りがかりの方や新規利用を検討中の方も商品があることで、気軽に店内へ足を踏み入れ、スタッフと会話をする機会が増えるでしょう。
りん
これまで商品の販売、仕入れに携わったことがないという方は下記を実践してみましょう。
- ペット関連展示会へ足を運ぶ(毎年開催されるインターペットやギフトショーなど)
- ペット商品取り扱い問屋のHPをチェック(取引条件や新商品展示会などの情報を入手)
- 気になる商品のメーカーや直接連絡をして、仕入れ方法を確認
最近は海外からの輸入アイテムも年々増加しています。大手問屋や量販店の扱っていないマイナーな商品が大変魅力的で良品なこともあります。まずは「どんな商品を扱いたいのか」「仕入れにかかる費用の目安はどのくらいか」「店内の陳列スペースの確保が出来るのか」という事項を確認しながら計画を練っていきましょう。
商品仕入れの事前確認事項と取引条件
扱いたい!販売したい!と思える商品が具体的に決まったら、次は実際の仕入れを進めていきましょう。
仕入れには問屋、メーカーごとに様々なルールがあります。この時確認すべきことは下記の項目です。
- 支払い方法
- 支払い期日
- 仕入れ個数条件
- 送料条件
支払い方法には「代金引換」「銀行前振り込み」「クレジットカード決済」「請求書後払い」などがあります。新規取引、個人開業者の場合、原則として前払いが条件です。ただし一定期間の取引を経て、信頼度が高まる事で請求書払いに変更できる場合もあります。仕入れ費用の工面と合わせてこの点は明確に確認をしましょう。
なんらかの事情があり、支払期日の変更を希望する際は必ず期日前に先方に連絡を入れ、判断を仰ぎましょう。
また仕入れには個数や送料、総額などの条件がつくことも多々あります。
りん
安易に送料の発生を受け入れるのではなく送料を節約できる方法を考え、無駄のない仕入れ計画を立てましょう。
商品は「卸値」で購入し「売値」で販売
商品販売を行う上で在庫の管理と合わせて売り上げ、利益率の管理もかかせません。売上の管理では単にレジ上の売り上げ金で一喜一憂してはいけません。
大切なことは商品を売る事でどれだけの利益が上がったのか?ということです。この点を詳しく把握することで、今後の仕入れの方向性や仕入れ数の見直し、売り上げ向上を図ることが出来るはずです。
りん
この商品が売れた場合「売値」-「仕入れ値」=「利益」となります。
この差額がトリミングショップの利益です。単に売り上げだけを考えた場合、1000円ですが利益という意味で考えると500円に目減りしてしまうということです。この実際の利益をもとに次の仕入れを考えます。
売値には定価とオープン価格の2つのルールがある
ニュートロやロイヤルカナンといった有名ブランドのドッグフード、プレミアムブランドのシャンプーはペットショップの店頭でも大手通販サイトでも同価格で販売されています。それはなぜでしょう?
定価販売のルール
これらの商品にはメーカーの定めた「定価販売」のルールが定められているためです。この定価販売のルールを無断で破り、安価に販売を行った場合、仕入れ先からの取引停止や警告という事態にいたる場合もあるので注意しましょう。仕入れを行う際は価格設定の条件についても合わせて確認をしましょう。
オープン価格は自由に値段を決められる
一方でアパレルやおもちゃ、オヤツなどは定価販売のルールがなく「オープン価格」と呼ばれる条件が付くことが多々あります。これは販売価格を店舗が自由に決めてよいという意味です。高額な設定にすれば利益は多くなり、安価なセール品とすれば利益は少なくなるものの、店舗の広告としては効果があります。
りん
仕入れ商品選びは「持ち帰り方法」を検討しよう
商品販売にありがちな失敗例にドッグフードやトイレシーツの取り扱いがあります。毎日必要なものだから、良質でおすすめしたいドッグフードだから等、様々な想いがあることでしょう。
でも気が付くと店頭には売れ残りの在庫や賞味期限切れのドッグフードがたくさん残っているなんていうことも珍しくありません。
ではなぜこのような失敗をしてしまうのか?それはお客様の「行動」を読み間違えているからです。自身の店舗に来店されるお客様の交通手段を分析してみましょう。
- お客様は自転車?自動車?徒歩?
- 近隣にホームセンターやディスカウントストアは?
- 犬のサイズは小型?中型?どちらが多い?
- お客様がお迎えに来るときは買い物袋を下げている?
つまりお客様が店舗で購入した商品をどのように持ち帰るのか?を考えないといけないのです。愛犬を連れ、3㎏ものドッグフードを手に持ち、徒歩で帰宅するなんて当然お客様は不便さを感じるでしょうから、フードの購入を見送ります。
もし徒歩や自転車での来店客がメインな店舗であれば重量や量のある商品をメイン商材とすることは控えるべきです。
りん
反対に郊外で車での来店が多い立地であれば、近隣の量販店にない良質で珍しい商品が喜ばれるでしょう。自分がおすすめしたい商品、販売したい商品が必ずしも売り上げにつながるばかりではありません。しかしこの点を試行錯誤することもまた商品販売の楽しみの1つです。
まずはいろいろな情報を集めたり、気になるショップへ足を運んでみたりと商品販売を始めるきっかけをつかんでおきましょう。