トリマーのためのお役立ち情報サイト

トリマーの歩合給に賛成?反対?それぞれの立場で考えてみよう

トリマーの給与待遇は勤務先によって様々です。月給制、時給制はもちろん歩合制を導入する店舗もあります。

歩合制に賛成!反対!トリマーはもちろん経営者からも様々な意見が挙がっています。今回は、トリマー・経営者それぞれの立場から歩合制について考えてみましょう。

りん

仕事を続ける上で給与制度は大変重要なポイントです。曖昧にせずにしっかりと理解し、考えることで納得のいく働き方を目指しましょう。

トリマー給与歩合制の仕組み

歩合制とは働き方や仕事を担当した分量に応じて給与が増減する仕組みです。

例えば下記の通りです。

  • トリミング指名料は歩合給として支給
  • 売上の20%を歩合給として支給
  • 特殊技能分は歩合給として支給

中には時給は勤務地の最低賃金に設定したうえで、歩合給を追加するという仕組みをとる店舗もあります。歩合給制の場合、トリマー自身の頑張り次第で給与を増やすことが出来る!と考えれば大変魅力的な制度といえるでしょう。

特に下記のようなトリマーは前向きに検討すべき仕組みです。

  1. 経験年数の長いベテラン
  2. すでに複数の指名客があり、安定した予約件数が見込める
  3. ナイフを使ったトリミングなど上級テクニックを身に着けている

トリマーは経験を積むほどに一頭あたりにかかる作業時間が短くなります。新卒者であれば4時間近くも掛かることもあるプードルのカットも経験を積めば2時間で終えることもできるようになるでしょう。

りん

時給で給与を算出した場合、ベテラントリマーは実質的に給与が目減りしてしまい、効率よく作業をこなすモチベーションも失せてしまうのではないでしょうか?

でも自身が担当した頭数、売り上げに応じて給与が増額となれば、モチベーションが上がるのも当然です。

ナイフを扱うトリミングやラッピング、カラーリング、特殊なデザインカットなどますます指名客や担当客を増やすべき自分磨きにも前向きになれるでしょう。

ただ歩合給は必ずしも店舗スタッフ全員や経営者にメリットがある仕組みではありません。あえて歩合制や指名制を導入しない店舗が大多数です。

転職や独立開業を検討する際に、現在の勤務先で勤務を継続する条件として「歩合給」の導入を提案するという選択肢があることもぜひ念頭においてくださいね。

【トリマー目線】メリットとデメリット

歩合給のメリットは?といえば下記のような挙げられます。

  1. 頑張り次第で給与が増える
  2. 前向きに仕事に取り組める
  3. 自分らしいセールスポイントをつくろうと思える

なんといっても「給与が増える」これが最大のメリットと言えるでしょう。

ではデメリットは?

  1. 休暇や欠勤などで給与が減額してしまう
  2. 給与額が変動してしまう
  3. スタッフ同士の関係が悪化しがち
  4. 接客に温度差が出てしまう

りん

少人数の店舗内で、指名制を意識した予約申し込みや作業担当時にはヘルプに入ることもあるでしょう。お互いの歩合給の分配や金額でナーバスな雰囲気が生まれてしまうのも当然です。

新卒や未経験者への指導は歩合給に反映されないとなれば、率先して引き受けたくないという声も上がるでしょう。

お客様の要望やお迎えの時間、犬の状況など日々の業務ではトリマー同士の協力体制が欠かせません。もちろん店内清掃や備品の補充、物販などの業務分担も生じます。

【経営者目線】メリットとデメリット

トリミング業界の人材不足に困り果てている経営者は大勢います。経営者同士で顔を合わせると常にこの話題が挙がるほどです。

では経営者目線で考えた場合の歩合給のメリットは?といえば下記が挙げられます。

  1. 経験者の待遇を向上できる
  2. スタッフのモチベーションアップにつなげることができる
  3. 作業の効率化につながり、残業や超過勤務を解消できる
  4. 業績に応じた給与額となり、閑散期対策につながる

トリマーと経営者とでは何かと運営方針についての意見が分かれがちです。なかなか経営者の思うようにモチベーションも上げ続けることは難しいでしょう。

りん

でも歩合制という仕組みを取り入れることで、トリマー自身が率先して予約獲得や作業効率向上に取り組んでくれることも増えるでしょう。

経験者には経験やスキルに応じた給与を支給することが出来、不満解消にもつながります。でも、様々なメリットが考えられる歩合制ですが、もちろんデメリットがあることも承知しておかなければなりません。

例えば下記のようなことです。

  1. スタッフ同士の仲互い、不平不満が起こりやすい
  2. 歩合給の分配率で意見がわかれることがある
  3. 指名制により顧客の固定化が進み独立開業や退職時の対応に苦慮する
  4. 歩合に反映されない業務へのモチベーションが下がる

歩合制で上げたモチベーションは常に個人のメリットにつながってゆきます。個人のメリットにつながらないことへの意欲が失せてしまうことも当然です。

歩合制の導入はあくまでも仕事の中のごく一部と考えておかなければなりません。

トリマーと経営者が良好な関係で仕事を続けるためには、給与以外の様々な工夫や気遣いが欠かせないことを常に念頭においておきましょう。

歩合給の相場について

歩合給を前向きに検討している多くの方が「難しい」と感じるのは歩合の比率を決める計算でしょう。

  1. 指名料の全額
  2. 指名料の50%
  3. トリミングの売り上げの〇〇%
  4. トリミング1頭につき〇〇円
  5. 勤務時間・日数に応じて固定額

歩合制といってもその内容は様々です。トリマーも経営者もお互いに内容を確認し、誤解や説明不足の無いようつとめましょう。お互いが取り決めた内容は必ず「書面」で取り交わし、それぞれが保管をします。

また歩合給の制度を導入する際は下記に気をつけましょう。

  • 支払いの方法
  • 2人以上で作業を行った場合の分配方法
  • 指名トリマー以外が代理で作業を受け持った場合のルール
  • トリミング以外の業務の分担方法
  • 新規利用者の扱い

共に仕事をするトリマー同士でルールを決める、曖昧なルールを独自に解釈をするという場面が生じないよう、あらかじめ経営者が明確なルールを定めておきましょう。

実際に歩合給として支給する比率は「(売上)-(必要経費)=余剰分を歩合給に充当する」と考えて算出しましょう。

もちろん歩合の比率を高めることは大いに評価されるでしょう。しかしすでに時給・月給という固定額の支払いが生じているのですから、必ずしも全額や半額という高い比率での支給は現実的ではありません。

トリマーも経営者もお互いが「メリット」と感じること、末永く継続できる仕組みであることが重要です。

安易な計算で歩合給を導入してしまい、早々に仕組みを見直す、取りやめるという事態が生じるとトリマーと経営者の信頼関係が悪化します。

りん

様々な犬種・トリミング料金・作業時間を想定し、歩合給の比率や制度を確立しましょう。

歩合=賞与の導入で無理のない制度も可能

小規模、少人数、個人経営の店舗では思うように「賞与」の支給が出来ない!こんな悩みを抱えていませんか?

予約件数は天候や様々なニュースに左右され、想いもよらぬ事態で経営に負担がかかる場合もあります。トリマーに支給すべく歩合給を毎月積み立て、賞与として年に数回、合算式で支給するという方法もあります。

この方法であれば、支給日までに時間的な余裕が出来、経営者にとっても無理のない方法ではないでしょうか?

りん

歩合制度はお互いの信頼が何よりです。しっかりと考えベストな方法で導入をしましょう。