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トリマー必須アイテム!スリッカーブラシの選び方を伝授!

トリマーのお仕事で必要不可欠なアイテムといえば「スリッカー」ですよね。

スリッカーは1本8,000円〜と高額な製品も存在しますが、基本的に1,000円程度で購入できるなど、お手頃なトリミングアイテムの一つです。

りん

今回は、サイズも値段も様々な「スリッカー」の選び方と気になる値段の違いについて記載してみました🎵

100均にも並ぶスリッカーブラシ

今やスリッカーは100円ショップにも並ぶほど、ペットのお手入れ定番アイテムです。

しかし、多くのお客様はスリッカーの使い方を間違えているために、ペットの皮膚に傷を付けてブラッシング嫌いにさせてしまっています。

POINT
トリミングサロンやペットサロンの店頭で、お客様から相談を受けた時は「正しいスリッカーの選び方」や「ペットのタイプ・用途に合わせたスリッカーの使い方」を丁寧に説明できるようにしておくことも、トリマーの大切な役割です。

高級スリッカーと手ごろなスリッカーの違いとは?

スリッカーの中には1本8,000円以上もする高額な製品が存在します。しかし、その一方で100円ショップにも並んでいますので、値段の違いがどこにあるのかについては、トリマーとしてしっかりと理解しなくてはいけません。

一般的に、高額なスリッカーと安価なスリッカーの値段における違いは下記の通りです。

  • 材質
  • ピンの向きや加工
  • クッション部分の素材
  • 全体の構造設計

8,000円を超えるような高額なスリッカーの場合、安価なスリッカーとは異なり、1本1本熟練の職人が手作りしているうえに、ピンの先端がペットの皮膚を傷つけてしまわないように研磨してあります。

りん

肉眼では分かりにくい部分ですが、実際に自分の手のひらに当ててみるとピンの感触の違いを感じることができますよ🎵
注意
残念ながら安価なスリッカーは金属ピンの先端が尖っていたり、不揃いになっていたり、クッション部分に十分な柔軟性がないために、ピンが皮膚を傷つけてしまうことがあります。

スリッカーを使い慣れていない飼い主様が、このようなスリッカーを使用すれば当然ペット達も痛みや不快感を訴えるでしょう。

もちろん、飼い主様の多くは、スリッカー選びの失敗を故意に起こしている訳ではありません。スリッカーそれぞれの違いや種類があることを知らないだけです。

そのため、素人がスリッカーを使用した場合、赤ちゃんの皮膚よりも薄いペットの皮膚にどれほどの負荷が掛かっているのかに関して、飼い主様には丁寧な説明ができるようにトリマー自信がある程度知識として知っておく必要があります。

りん

飼い主様に説明をする際には、相手の間違えを指摘するのではなく、正しい情報を丁寧に分かりやすく伝え、今後どうすべきかを併せてアドバイスしていきましょう。

スリッカー次第で仕上がりがまるで違う?

トリマーの中には、スリッカーは消耗品だから「安価なスリッカーをこまめに買い替える方が良い」と考えている方もいるでしょう。

確かにスリッカーは使用頻度が高く、ピンが曲がってしまったり、衛生面で心配になることは多々あります。

でも・・・こまめに買い替えるからといって安価なスリッカーで良いという訳にはいきません。プードルやシュナウザーのようにドライヤーやブローがその後のカットに大きく影響する犬種の場合、スリッカーの良し悪しでブローの仕上がりがまるで違ってきます。

現役トリマー

POINT
ピンの密度が高く、それぞれのピンの向きが揃い、十分なクッション性を持つスリッカーでブローをした場合、一本一本の被毛がきちんと立ち上がり、カットが各段とスムーズになります。

とはいっても、高額なスリッカーを購入する際にはどうしても一度は躊躇してしまうと思います。そんな時は用途に合わせて数本を使い分けるという方法を試してみてください。

現役トリマー

私の場合、毛玉取りには安価なスリッカーを使用して、ドライヤー中のカット犬種には高額なスリッカーを使用するようにしていますよ🎵

ブラッシングが嫌いなペットにオススメ「木製スリッカー」

犬や猫の中にはスリッカーを見ただけで不穏な空気を醸し出す子がいます。このような性格のペットの場合、スリッカーを近づけただけでトリミング室内に緊張感が充満する事態になることも・・・。

これが顔回りのカットを必要とする犬種だと、なおさらトリミングの難易度が上がりますよね💦

現役トリマー

ペットがスリッカーを嫌がる理由は様々で、その中には自宅でのブラッシングが原因というケースもあります。

しかし、実はトリマーが気付いていないもう1つの原因があることをご存知でしょうか?

それは・・・スリッカーの金属部分が帯びる熱です。スリッカーの背面部分がステンレスで作られている場合、ドライヤー中に熱を帯び、熱い状態でペットの皮膚に近づけることになります。そうなると当然ペットは不快感を感じ、警戒するようになってしまいます。

注意
トリマーにとってステンレス製スリッカーは丈夫で安価な定番品ですが、かならずしもペットが好意的に受け入れてくれるものではないことも知っておきましょう。

りん

特に顔周りであれば眼球付近に熱を帯びてキラキラ光る金属が近づくのですから、ペットが嫌がるのも無理はありません💦

スリッカーの熱が気になる時やスリッカー嫌いなペットには「木製スリッカー」を使用しましょう!!

木製スリッカーとは?
木製スリッカーは持ち手部分だけでなく、背面部分もすべてが木製です。金属の使用はピン部分のみです。木はドライヤーの風を受けても熱を帯びることがないので、ペットに対して至近距離に近づけても不快感を与えずに作業をすることができます。

現役トリマー

これまでブラッシング嫌いで手を焼いていたペットには、今後ぜひ木製スリッカーを使うことを検討してみてくださいね🎵

【職人の手作り】高級クリス・クリステンセンのスリッカー

スリッカーブラシには様々なメーカーの製品があり、どのスリッカーがオススメなの?と気になる方もいるでしょう。

数あるスリッカーの中でも最高峰と呼ばれるブランドはアメリカの「クリス・クリステンセン」というブランドです。こちらのブランドの場合、スリッカー1本の値段は大体5,000円前後です。

現役トリマー

普段使いのスリッカーと比べると高額ですが、手に持った時のフィット感や軽さ、職人が1本1本磨き上げて作った完成度の高さは一度使えばきっとその値段に納得できるはず🎵
種類が豊富なクリスのスリッカー
クリス・クリステンセンには定番の四角いスリッカーはもちろんのこと、顔やマズルなど範囲が狭くて細かい箇所に使うと便利な三角形のスリッカー・楕円形スリッカーなどがあり、用途に合わせて選べるように様々なタイプが発売されています。

ちなみにスリッカー以外にもピンブラシやトリミングナイフなどのラインナップも豊富です。

クリス・クリステンセンのような高級ブランドアイテムは、自分の仕事用にしても、特別なトリマー仲間へのプレンゼントとしても、お客様に自信を持って紹介できるお手入れアイテムとしても有能です。

りん

普段は使用する機会がないというトリマーさんでも、ぜひ名前だけでも記憶しておいてもらえれば、いつか役立つことがあるかもしれません🎵

手に合わないスリッカーは疲労増大の原因になる

トリマーさんの中には、スリッカーはどれを使っても同じと感じている方も少なくはないでしょう。

しかし、スリッカーに限らずトリミングで使用する道具は決してどれも同じではありません。トリミングの道具一つで手や腕、肩にかかる負担はまるで違ってきます。

同じブランドの製品であっても、トリマーさんそれぞれが感じる使い勝手の良さは一人一人違いますからね🎵

現役トリマー

トリマーにとって腱鞘炎や肩こりは職業病ともいえる悩み事ですので、少しでも体への負担を軽くするために、多少高額であっても人間工学などを駆使した完成度の高い製品を取り入れていきましょう。

りん

高額な製品を購入するときは、まずは実際に手に持ってみて、試用したうえで自分との相性を見極めてから購入するようにしましょう🎵